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『作中の魔術書を手製本にて再現してみる!』企画。

この記事は手製本の手順や方法を詳しく解説した記事ではありません!
製本は他の方に依頼しております。



企画概要


この企画は現在『小説家になろう』に投稿をしているファンタジー小説『呪文を紡ぐビスケッタ』に登場する『魔術書』を再現した本をつくってみよう!という企画です。
ちなみに私が担当したのは装丁と本文、段組などで製本作業はIN'de'RosaYOUさんにお願いしております。
YOUさんはKLiQ主催のイベント時において手製本の啓蒙活動をしていらっしゃるので、製本の詳しい方法についてはYOUさんに聞いてみましょう!

目的


手製本でどこまで自分のつくりたい本を再現できるか、を試してみました。
『採算度外視で一冊だけの特注品』
『作中に登場する魔術書の再現』
(中身は小説の本文)
がコンセプトです。予算は6000円くらいで見積もり。

打ち合わせ・材料の調達


今回は製本作業を依頼することにしたので、使用目的、どんな本がつくりたいかなどをまとめた企画書つくって依頼しました。

依頼を受けていただけた後は、どこまで作中の魔術書が再現できるかの相談をします。必要なパーツや紙などの素材はどちらが仕入れてどうやりとりするのかもここでつめていきました。
今回パーツ関連は私、紙類はYOUさんが用意してくださってます。

魔術書の描写やイメージをまとめると、
表紙
---涼やかな色合い(使用者の髪色と同じ藍鉄色)
---銀製の縁飾り
全体
---重厚な印象で触り心地は硬い
---軽やかな素材(手に持ったときに見た目より軽く感じる)
見返し
---薄い藍色の下地に城壁を思わせる石材の模様が一面に入っている
  (作中では本文の描写、読みにくくなるので見返しの紙に変更)

といった感じ。
自分で選ぶことになったパーツ(角や表紙の飾りや背表紙に打たれている鋲)はできる限りイメージの近いものを探します。集めたパーツは全てネット通販で手に入るもので、ものすごく安値で手に入れることができました。
本文や見返し、遊び紙に使う紙は描写をもとに候補を挙げていただいて決めました。作中での描写のおかげか二人のイメージが一致していたので特につまることもなく決定。
パーツを調達したら、装丁のデザイン表(パーツの配置図・実寸)と一緒に送ります。

本文データの制作


これは企画前から準備していたのですが、実際本にするとなると中身のイメージも大切になります。文字の大きさや配置などは一度みていただいてから再調整しました。

印刷(出力)・製本


本文のデータが完成したのであとはおまかせ状態です。
用意していたパーツが作業工程との相性が悪かったりと、デザインを少し修正したりはしましたが、私はただただ出来上がりを待ってわくわくするだけ。

なのでここでは仕上がった装丁の詳細を記載します。

表紙(おもて)

布張り製本に金属製のパーツを装着。画像だと飾りが金色っぽく映っていますが、銀色のパーツを使っています。

表紙(うら)

シンプルに縁飾りのみ。

背表紙

鋲(びょう)をふたつ打ってもらいました。つるつるしていて好みです。

遊び紙

本文に描写がなかったので、『本文を邪魔しない』『透明や雪のような』『白のトレーシングペーパー』というイメージでトレーシングペーパーの星くずしを使っていただきました。

見返し

アトモスのホワイト。城壁の石を思わせる見返しの紙ならこれと決めていました。

本文





悩みましたが羊皮紙(雪)を使ってレトロなフォントをどれだけ魅力的に活かせるかにこだわりました。裏の文字が少々透けますが、文字として読めるほどじゃなくよい味出してます。何より触り心地が◎。

完成


製本された本を受け取り確認し、制作費用もお支払いして終了です。

制作費内訳


さて、この本をつくるのに一冊いくらかかったでしょうか。内訳を記載します。

本文コピー代 848円 >本文212P分
本文紙代 1431円 >A4・53枚
完成品送料 510円
金属パーツ代 521円 >送料250円含む
布代(モアレ) 1483円 >送料295円含む
合計 4793円

制作の仮出力などに使用したコピー代や印刷費、やり取りで必要になった送料、製本代は含めていませんほぼほぼ原価の記載。
全体を通して6000円ほどの予算で組んでいたので、予算内で済みました。

製本の依頼料はどんな本をつくるかなどによって料金も変わってくると思うので省きましたが、とても良心的です。またお願いしたい!

まとめ 『手製本だからこそ』


ということで、『作中の魔術書を手製本にて再現してみる!』企画の第一弾は終了です。
ん?と思った方、そうです、またつくりたいなと思っているのです。
頒布する本をつくる場合はどんな本にしたいかと一緒に頒布価格を意識しなくてはなりません。コストを抑えつつ素敵な本をつくるというのももちろん楽しいのですが、時には見本誌、小道具などとしてこんなふうに特別な一冊をつくってみるのもおすすめです。楽しいですよ。

この記事で小説に興味をもってくださる方がいるかもしれませんので『呪文を紡ぐビスケッタ』のリンクも貼っておきます。気になったら読んでみてください。

『呪文を紡ぐビスケッタ』 現在第四章第13話まで公開中

いろんな方が新しいものづくり、そして手製本の可能性に目を向けてくだされば幸いです。製本方法の詳細以外であれば私でも答えることができますので、気になることがありましたら気軽にお声掛けくださいませ。
次回のイベント参加時には本書を持参できたらと思っています。

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